前々から書きたいなーと思っていた、肩書きのついた緑間君と高尾さんのどたばた学園生活小説です。オムニバス形式でネタがでたら追加していく感じです。
こちらはプロローグ。高尾妹さんを捏造していますので、苦手な方はお気をつけ下さいませ!
自宅から電車を乗り継いでおよそ一時間。駅から徒歩で十分。都心からちょっとだけ外れてはいるけれども、それなりに交通の便のよい静観な住宅街の一角にそのアパートは建っている。一度だけ訪れたことのあるそこは、築年数こそ経過しているものの、住み易そうな広い部屋という印象が強かった。
アパートの階段をカンカンカンと小気味良く音を立てながら、私は目的地である二階最奥へと歩いていく。
漆黒のドアの前に立ち、チャイムを鳴らす。ピンポン連打したくなる気持ちを抑えてそわそわと応対を待った。
「はいはーい。どちら様?」
ドアの向こうから軽薄げな声が響き渡る。じ、とドアスコープを見つめていると、やがてガチャリとドアが開いた。
出迎えてくれたのは、自分と良く似た顔。ややきつい印象を与えるつり目を和らげ覗くのは、どこか愛嬌のあるオレンジ色の虹彩。平均身長より高い背丈。運動部でずっと鍛えていたので細身の割にがっしりとした男らしい身体。そのくせストレートのさらさらな前髪を、赤いカチューシャで上げている。私がプレゼントしたものに対してこういうのも何だが、あざとい。
「あれっ!? 連絡もなしにどったの? 妹ちゃん」
彼の名前は高尾和成。――私の兄だ。
連絡もなしにと言われ、私ははっとなった。いるかいないかわからないのに、電話の一つもかけずに襲撃してしまうだなんて、我ながらうっかりが過ぎる。それほど疑問やら憤りやらもやもやした感情が渦巻いて、動揺していたということだろう。
「おお、そういや今日入学式だっけか。やっぱり秀徳の制服似合ってんな。どうよ、秀徳は。いい学校だろ?」
突然の来訪だというのに嫌な顔一つせず、へらりと口元を緩めて歓迎してくれるお兄ちゃんへ、私はにじり寄った。
「どうもこうも……。ねぇ、お兄ちゃん。私、学校で先生やら先輩やら会う人会う人『【あの】高尾と緑間の妹か!』って言われたんだけど! 二人とも学校で一体何やらかしてたの!?」
今日一日でどれだけの人から同じ台詞を聞いたかわからない。あのってなんだあのって。含みを持たされまくって、身内としてはビクビクするしかない。それでも言葉の端々から、二人に対する好意的な雰囲気が取れることだけが救いだった。苦笑も多かったけど。
終いには「あれが緑間先輩と高尾先輩の妹さんだって」などと教室まで物見遊山される始末である。何だ、私は珍獣か。段々居たたまれなくなってきて、思わず机の上に突っ伏してしまった。わけもわからぬままただひたすら注目を浴びるのは、こんなにも恥ずかしいのか。入学早々散々である。
睨みつけるように眉を顰め問い詰めた私に、お兄ちゃんはきょとんと目を瞬かせると「ブッフォ!」と盛大に吹き出してお腹を抱えた。
プロローグ:秀徳高校に入学した妹ちゃんの災難
「ねぇ。高尾さんって、もしかしてお兄さんとかいる?」
入学式の後、各々クラスに移動する。通算三回目のピカピカの一年生。まだまだ緊張の抜けない面持ちの中、クラスメイトたちは周辺の人たちとお喋りをしている。
かくいう私も、新しい環境で友達を作ろうとうきうきしながら手始めに近隣の席の子に声をかけた。まあそんな風に考えるもは誰しも同じで。ぎこちなさが解れてしまえば、三人寄ったら姦しいばかりの女の子。好きな芸能人やら、中学時代に何の部活をやっていたやら、話の種は尽きない。私は特に後ろの席の田中さんと意気投合した。そんな彼女がそういえばと投げかけてきたのが先ほどの言葉だ。
「うん、いる。ついこないだまで秀徳に通っていたんだよー。良くわかったね?」
「ええー! じゃあ高尾さんって、『あの』高尾和成先輩の妹さんだったり!?」
やや興奮気味に、彼女はがたりと椅子を鳴らして立ち上がった。教室の一角から素っ頓狂な声が上がったせいで、クラスメイトたちが何事かとこちらを窺っている。
お、おう。何故お兄ちゃんの名前を知っているんだ。しかも『あの』って強調される意味がわからない。
びっくりしている私をよそに、彼女は目をキラキラさせながら、両指を胸の前で組んでじっと見つめてくる。あちこちからの視線が痛い。周囲へと拝むように片手を掲げてフォローを入れつつ、私は彼女に着席を促した。
「ちょ、落ち着いて!」
「ごめーん! 私ね、ここの三年にお姉ちゃんがいるんだけど、高尾先輩と緑間先輩の武勇伝、いっぱい聞いてたんだよね!」
「は、はぁ……」
武勇伝……だと……? だからあの人たちは学校で一体何をやらかしていたんだ。ああ、もしかしてバスケでのことだろうか。お兄ちゃんたちは全国区のバスケットボールプレイヤーとして名を馳せている。そうだ、それに違いない。
「バスケのことだよね? し……緑間先輩なんて、雑誌に載っちゃうくらい有名人だもんね」
「それもそうなんだけどね。バスケ部を全国優勝に導いた主将高尾先輩と、眉目秀麗成績優秀バスケ部エースで生徒会副会長の緑間先輩っていったら、秀徳高校のチャリアコンビっていって校内で知らない人はいないほど大人気だったらしいじゃない。 ……って、知らない?」
「知らない」
私の淡い期待はあっさり裏切られた。おい、何だその二つ名は。頭痛を覚えて額に手を当てる。
まあ確かにあんなけったいな乗り物を、恥ずかしげもなく三年間通学に使っていた辺りで衆目の的だし、代名詞にもなるだろう。というよりも、話のお兄ちゃんたちが随分持ち上げられすぎていて、一体どこの有名人だ。
そんな話をしているうちに、チャイムが鳴ってホームルームの時間になった。これから担任の先生と顔合わせをし、学校や授業への説明を受けて今日は下校になる。
がらりと扉を開いて入室してきたのは、渋い雰囲気の男の先生だった。お兄ちゃんが大人になったら、外見はこんな感じになるのかなって思うくらい容姿が似通っている。ただし纏う雰囲気が全然違う。お兄ちゃんはもっと落ち着きがない。
「今日から君たちのクラスを受け持つ中谷だ。担当科目は英語。バスケ部で監督をしている。これから一年、よろしくな」
どこかで見たことのある顔だと思っていたら、お兄ちゃんたちがお世話になっていた先生だった。
確認点呼で出席番号順に名を呼ばれる。私の順番の時に名前と顔を見比べて、中谷先生は僅かに目を瞠った。
「もしかして君のお兄さんは高尾和成かい?」
さっきやりとりした内容再び。私は苦笑気味に頷いた。
「はい、そうです」
「そうか、『あの』高尾の妹か」
まただ。また『あの』って言われた。さっきの田中さんとはちょっと違って、先生はどこか慈しむように目を細めた。先生はバスケ部監督でもあるから、お兄ちゃんたちとの接点は普通の生徒よりも多い。手のかかるお兄ちゃんたちだったことは想像に容易い。
「あの二人は、うちではちょっとした人気者で問題児だったからね。……ふむ、もしかしたら上級生たちが近況を聞きにおしかけてくるかもしれないな。注意は促しておこう」
どういうことだ。不都合があったら相談に来なさいと頼もしいお言葉を賜ったけど、正直そういう予告はいらないです、先生……。私は渇いた笑顔を浮かべながら、聞き分けよく「はい」と返事をした。
この状況は、結局私が下校するまで続いた。
「ねえねえ、あの子じゃない? 高尾先輩と緑間先輩の妹っていうの!」
「ほんと、高尾先輩に良く似ているね」
下校時間、といっても二、三年生にとってはちょうど昼休みの時間と被る。
私の教室には、いつの間にやらちょっとした人だかりができていた。目的は私。わざわざ見物に来るとはご苦労なことだ。居心地が悪くて、なかなか教室を出辛かった。
昇降口へと向かう道すがらでも、すれ違い様に好奇の視線を受けるので私はげんなりした。
それにしても、この学校の情報伝達の速さはどうなっているのか。多分さっき話をした田中さんがお姉さんに伝えて、そこから広まったのだろうけど。
「高尾先輩も緑間先輩もかっこよかったなー」
「私、緑間先輩派! 体育祭の先輩が素敵すぎたわ……」
「私、高尾先輩! 文化祭で先輩の歌聞いてからファンになっちゃった!」
「だけどチャリアコンビは、やっぱり一緒にいるの眺めてるのが一番だよね」
「うんうん。あの二人、斜めなことするから見てて面白かったし」
「でもラッキーアイテム探しの手伝いとか、結構酷かったよね。オスの三毛猫なんてなかなかいないっつの!」
「おは朝無茶振りしすぎ。だけどどっかで高尾先輩が捕まえてきたんでしょ? 緑間先輩絡むと、高尾先輩の全力っぷりがヤバイわー。あの時の緑間先輩、周り巻き込んで死に掛かってたしね。今考えると楽しかったけどさ」
「高尾先輩の緑間先輩に対する尽くしっぷりときたら……」
「わかるー! 最後の最後まで下僕っていわれてたものね……」
お兄ちゃんよ……。ちょっとほろりとしてしまった。
廊下では私の存在を皮切りに、卒業してしまったお兄ちゃんたちを惜しむ声がちらほらと耳に届いた。アイドルを遠巻きに眺めてきゃーと黄色い悲鳴を上げるというわけではなく、またこいつらか的というか、どこか暖かい目で見守られていたのかもしれない。
善し悪しあるとは思うけど、全体的にお兄ちゃんたちは秀徳高校で慕われていたが伝わってくる。こうなると、俄然お兄ちゃんたちが秀徳高校で何をやらかしてきたのか気になって仕方なくなってしまう。ついでに文句も言いたい。最初から言っておいてくれたら、こんな風に困惑することもなかったのに。水臭い。段々腹が立ってくる。
というわけで私は遅めの昼食をお腹に収めると、お兄ちゃんたちが住むアパートに特攻を決めるのだった。
* * *
立ち話もなんだからと、お兄ちゃんは腹筋を押さえながら私を中へと招いてくれた。丁度コーヒーをドリップしていたらしく、室内には香ばしい匂いが漂っている。お兄ちゃんはそのままキッチンに居残って、お茶の準備をし始めた。
「どうした? 随分騒がしかったな……。む、高尾妹か」
「お邪魔します、真ちゃんさん!」
リビング代わりの部屋へと足を踏み入れると、読書中だった『真ちゃんさん』こと緑間真太郎さんは紙面から視線を外した。見上げてくる瞳は見惚れるほど美しい翡翠。一度見たらあまりの鮮やかさが印象付く花緑青の髪。神経質そうな容貌は、性別の垣根を越えて端整だ。ぴんと一本芯が通ったかのような姿勢の良さが、彼の本質をよく現している。今日も今日とて、憎らしいほど綺麗な人だ。
彼はお兄ちゃんの高校来の親友であり、大学入学を機に一週間ほど前からこの部屋で同棲、もとい同居している。新婚ほやほや……じゃない、ルームシェアほやほやである。
私が挨拶をすると、真ちゃんさんは柳眉をひそめた。しかめっ面でも美人は様になるのだから世の中は不公平だ。まあ真ちゃんさんはそれを差し引いても、性格が面白おかしいからイーブンなんだろうけど。
「だからその呼び名をどうにかしろ。大体敬称をダブらせるなど、ありえないのだよ」
「ええー! 真ちゃんさんって呼び方、可愛いじゃないですか。真ちゃんさんが私のことを『高尾妹』って呼ばなくなったら考えますけど?」
「ちっ」
どちらも譲らず、この議題は再び宙ぶらりんに戻る。いい加減様式美になってきたやりとりを飽きもせずに繰り返して、私はにっこりと笑った。
「秀徳は今日入学式だったのか」
「そうなんです。どうどう? 似合います?」
ひらりとスカートを翻して、私は下ろしたてのセーラー服を真ちゃんさんに見せびらかす。といってもつい一ヵ月前までは真ちゃんさんだって秀徳高校の生徒だったのだから別に物珍しくもないだろう。それでも真ちゃんさんは、ほうとどこか懐かしそうに目を瞠った。
「高尾が女装しているみたいなのだよ」
「失礼な!」
真ちゃんさんに気の利いた言葉を期待した私が馬鹿だった。しかしそんな斜めの言葉が出てくるとは思わなかったので、さすが真ちゃんさんだなと妙な感心の仕方をしてしまった。まあ、お兄ちゃんとは良く似た兄妹ねと普段から言われているけれど。
「確か、三年の文化祭だったか。アイツがノリノリで女装していてな……。それを思い出したのだよ」
「あー……なんかすっごい想像できます」
人生楽しんだもの勝ちを座右の銘とする、悪ノリするなら全力のお兄ちゃんだ。難なく着こなした挙句、そこそこに可愛くサービスまでした流れが容易く想像できる。そういえば半年前くらいにメイクがどうとかと、お母さんに聞いていた気がする。それか。
真ちゃんさんは遠い目をして記憶の底から思い出を振り返った後、ふっと視線を和らげた。
「いや、なかなか似合っているのだよ。馬子にも衣装だな」
「わかってた! 真ちゃんさんなら絶対そう言うってわかってた!」
その場に大げさに崩れ落ちた私は、だんっと一頻りフローリングに拳を打ち付けた。私の茶番が終わるのをわざわざ見守ってから、真ちゃんさんは小首を傾げた。この妙な付き合いの良さは何なんだろう。
「そういえば急にどうしたのだよ? 高尾に制服姿を見せに来たのか?」
随分と話題が迂回してしまったが、真ちゃんさんが軌道修正を図った。おおそうだった。私はぽんと掌を打って、真ちゃんさんの目線に合わせるように身を乗り出した。
「違いますー! っていうか! さっきお兄ちゃんにも言ったんですけど、二人して秀徳で何悪さしてたんですか!?」
「オイ、人聞きの悪いことをいうんじゃねーのだよ」
「だって、そうとしか思えないくらい二人のこと噂されてたんですもん! 絶対秀徳全体を巻き込んでドタバタやってたんじゃないですか? 例えばー……そう、ラッキーアイテム関係とか!」
「むっ」
「ほらー!」
小耳に挟んだ先輩たちの会話を思い出して指摘する。すると思い当たることがあったのか、反論できず真ちゃんさんは声を詰まらせた。我が意を得たりと、私は得意げに胸を反らす。
「何、何の話題? 随分楽しそうじゃん? オレも混ぜて!」
すると、タイミング良く颯爽とお兄ちゃんが現れた。真ちゃんさんが困っているとすぐにお兄ちゃんがフォローを入れてくるだから、本当にかいがいしいことこの上ない。お前はヒーローかと突っ込みたくなる。
手にした三つマグカップの乗ったトレイからは、淹れたてのコーヒーとミルクの甘い香りが鼻腔をくすぐった。
「まずはお客様からね。ほい、妹ちゃん。ミルクたっぷり入れといたかんね」
「わーい、ありがとう!」
「んで、これは真ちゃんのな」
「砂糖は?」
「ちゃんと入ってるって」
いただきますと口をつけると、ばっちり自分好みの味になっていた。横目で真ちゃんさんを窺うと、こちらも満足そうにカフェオレを飲んでいる。
きちんと私たちの好みに沿ったものを提供できたと察したのだろう。口角を嬉しげにつり上げたお兄ちゃんは、自分の分のマグカップを持ってラグの上に腰を下ろした。
「高尾妹が、人聞きの悪いことを聞いてくるのだよ」
「ああ、さっきの話ね」
「オレは人事を尽くしているだけなのだよ」
「そうだなー。人事を尽くして色々やったよなぁ」
「知らん。大体、発端はお前だろう。このお祭り男が」
「ブフォ、お祭り男って! ええー真ちゃんだって、案外付き合いよかったくせにー」
「誰のせいだ、誰の」
ちっと舌打ちをして気まずげに視線を反らす真ちゃんさんと、ケタケタ笑って楽しげに声を漏らすお兄ちゃんは対照的だ。だから色々って何なのだよと問い詰めたい。おっと、真ちゃんさんと話していると、時々語尾が移るのはどうにかなんないかなぁ……。
「妹ちゃんさあ、そんなにオレらの高校時代の話、聞きたい?」
「それはもう!」
お兄ちゃんの言葉に私はがっちり食いついた。あれだけあのあの言われたら、気になって仕方ないに決まっている。
私の中のお兄ちゃんと真ちゃんさんは、とにかくバスケ馬鹿というイメージが先行してばかりなのだ。お兄ちゃんは時折真ちゃんさんが捲き起こす痛烈なエピソードを披露してくれたけど、朝早く夜遅いお兄ちゃんとは生活時間帯が基本的にずれている。リアルタイムで今日あった愉快な出来事を聞く機会はなかなかなかったのである。
お兄ちゃんは世渡り上手で、私が知る限りで広く浅くそつなく誰とでも付き合っていた。誰とでも仲良くしているけど、誰とも深く関わらない。鷹の目があるからだろうか。お兄ちゃんは人一倍他人の機微に敏感だった。幼心にそんなお兄ちゃんを一人にしてはいけないと、私はよく引っ付いていた。ブラコンというなかれ。
やがて中学三年生の半ば頃、お兄ちゃんは少しだけ変わった。鬼気迫るような雰囲気は、秀徳に入学してからというもの、和やかなものへと変遷した。きっかけは真ちゃんさんだということを、私は知っている。
高校時代、家族よりもずっとずっと長い時間を共に歩んできた二人。一歩引いて世界を俯瞰していたあのお兄ちゃんが、毎日心から楽しそうに過ごしていた日々。私はそれを覗いてみたいと思った。
「じゃ、ちょっと話しちゃおうかなー? いーい、真ちゃん」
「オレが嫌だといっても、どうせお前は面白可笑しく話すつもりなのだろう? せいぜい話を盛るんじゃないのだよ」
「イエッサー!」
さすが真ちゃんさん、お兄ちゃんの性格を知り尽くしている。やれやれと首を竦めて、釘を刺すのみだ。お兄ちゃんは、悪戯めいた表情で敬礼の形を取ってそれに応じた。
「真ちゃんからお許しも出たことだしっと。どっから話すかな。チャリアコンビっていう名前がすっかり全校に浸透した、2年の頭くらいからかな」
お兄ちゃんがコーヒーを一口啜る。しみじみと語るその瞳は、回顧しているのか酷く優しかった。
「因みに担任は誰だったのだよ」
「英語の中谷先生!」
「ブッハ!! 監督かよ!」